意味について
a wolf in sheep’s clothing は、「羊の皮をかぶった狼」という直訳の通り、一見無害そうに見えるが、実は危険な人物や悪意を持った人を指します。特に、表面上は親切そうだったり、誠実そうに見えるが、裏では悪巧みをしているような人を表すときに使われます。
Don’t trust him so easily. He’s a wolf in sheep’s clothing.
(彼を簡単に信用しないで。羊の皮をかぶった狼かもしれないよ。)
語源について
この表現は、新約聖書の「マタイによる福音書」に由来しています。そこでは、「偽預言者たちに気をつけなさい。彼らは羊の服を着てあなたがたのところに来るが、内側は貪欲な狼である」と述べられています。この比喩は、外見は善人のように見えても、実際には悪意を持っている人々に警戒するべきだという教えから来ています。
この画像は、「a wolf in sheep’s clothing(羊の皮をかぶった狼)」の語源を表現しています。巧妙に羊の毛皮をまとった狼が、他の羊たちの群れに紛れ込んでいます。狼の表情はずる賢く、一方で周囲の羊たちは何も疑わずに穏やかに過ごしています。このシーンは、表面上は無害に見えても、実は危険な意図を持つ人物の存在を象徴しています。緑豊かな牧草地の中で繰り広げられるこの光景は、隠された悪意に気づくことの難しさを視覚的に伝えています。

類義語
two-faced(裏表のある)
a wolf in sheep’s clothing は「危険な意図を隠している」という意味が強いですが、two-faced は「表と裏の顔が違う人」全般に使えます。
She acts nice to your face but talks behind your back. She’s so two-faced.
(彼女は面と向かっては優しいけど、陰で悪口を言う。ほんとに裏表があるよ。)
snake in the grass(陰でこそこそ悪巧みをする人)
a wolf in sheep’s clothing は表向きは善人に見えるのに対し、snake in the grass は「表立って悪人とは分からないが、陰でこそこそ動く人」に対して使われます。
I thought he was my friend, but he betrayed me. He’s just a snake in the grass.
(彼のことを友達だと思っていたのに、裏切られた。ただの陰険なやつだったよ。)
deceptive(人を欺くような)
形容詞として「見た目と本性が違うこと」を表す際に使えます。
His friendly attitude was deceptive. He just wanted to use me.
(彼の親しげな態度は見せかけだった。ただ利用したかっただけだ。)
使い方のポイント
このイディオムは、裏表のある人、特に見た目は善人でも実は悪意がある人について話すときに使います。日常会話では、信頼できない人や偽善的な人を警戒する場面でよく登場します。また、政治家や詐欺師のように、表面的には立派に見えるが実際には信用できない人物を指す際にもよく用いられます。ただし、相手を強く非難するニュアンスがあるため、直接本人に向かって使うのは避けた方が無難です。
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