dime a dozen の意味とは? 例文&イラスト付き意味解説

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意味について

 dime a dozen は、「ありふれているもの」「どこにでもあるもの」「珍しくもなんともないもの」を意味する表現です。直訳すると「1ダースで10セント」という意味になり、「とても安く簡単に手に入る=価値が低く、珍しくない」というニュアンスを含みます。日常生活の中で、特別な価値を見出せないものや、よくある人・物・状況を指すときに使われます。

Smartphones like that are a dime a dozen these days.

(あんなスマートフォンは今ではどこにでもあるよ。)

語源について

 dime a dozen の語源は19世紀のアメリカにさかのぼります。当時、「dime(10セント)」という硬貨で、12個(=1ダース)の品物が買えるということは、その品物がとても安く、ありふれていることを意味していました。パンやリンゴ、キャンディなどのよくある日用品がこの価格で売られていたため、「dime a dozen」は「特別ではない、どこにでもあるもの」を表す慣用句として定着しました。

 この表現はもともと商取引や市場で使われたフレーズでしたが、時代とともに比喩的な意味が強まり、現代では人やアイデア、製品、スキルなど、さまざまな対象に対して「珍しくない」「よくある」という否定的・軽視的なニュアンスで使われることが多くなっています。

 この画像は「dime a dozen」の語源を表現したものです。中央にはアメリカの10セント硬貨(dime)と12枚のコインの束が描かれ、背景は古びた紙のような質感で20世紀初頭の雰囲気を演出しています。1ダースで10セント=非常に安く手に入る=珍しくない、という意味を視覚的に表しています。レトロなタイポグラフィや色調が、この表現が生まれた時代背景を感じさせるデザインです。




類義語

commonplace(ありふれた、普通の)

 ニュアンスの違い: “commonplace” はフォーマルな文脈でも使える一般的な形容詞で、「特に新しさや面白さのない、日常的なもの」を意味します。“dime a dozen” よりも中立的な響きがあり、感情のこもらない記述に使われます。

Remote work is becoming a commonplace practice in many industries.

(リモートワークは多くの業界でありふれた慣習になりつつあります。)

run-of-the-mill(ごく普通の、平凡な)

 ニュアンスの違い: “run-of-the-mill” は「特に優れていない」「よくあるレベルの」というニュアンスを持ち、“dime a dozen” に近い軽視的な意味合いがあります。ただし、「大量生産品」的な平凡さを強調する点が特徴です。

The restaurant was okay, but the food was pretty run-of-the-mill.

(レストランは悪くなかったけど、料理は平凡だったよ。)

ten a penny(イギリス英語で「とてもありふれている」)

 ニュアンスの違い: “ten a penny” はイギリス英語で、“dime a dozen” に相当する表現です。語感や意味はほぼ同じですが、使用地域が異なります。アメリカ英語ではあまり使われません。

Fake designer bags are ten a penny at the market.

(偽ブランドのバッグなんて市場ではありふれているよ。)

使い方のポイント

 dime a dozen は、誰にでも手に入るような物や人、または珍しさがない状況を表現するときに使われる表現です。その性質上、褒め言葉として使われることはほとんどなく、どちらかと言えば軽視したり、価値を否定するようなニュアンスがあります。たとえば、「そのスキルは今や誰でも持っている」と言いたいときや、「その考えはもう珍しくない」といった場面で効果的です。

 この表現は名詞の後ろに置いて使われることが多く、「○○ are a dime a dozen」のように複数形の主語とともに使います。例えば「Good ideas are a dime a dozen(良いアイデアなんてどこにでもある)」と言えば、「アイデアそのものではなく、それを実現する力が重要だ」という含意を持たせることができます。

 なお、この表現はあくまでもカジュアルな言い回しなので、ビジネス文書やフォーマルなスピーチでは避けた方が無難です。その代わりに “commonplace” や “ordinary” など、より中立的な語を選ぶと良いでしょう。逆に、日常会話やくだけた文章では自然に使える表現で、ネイティブスピーカーとの会話でもよく見かけます。

 また、皮肉や風刺的に使うことで、相手の言動やアイデアをやんわりと否定したり、ツッコミを入れたりする場面にも使われます。つまり、使い方次第でユーモアのある表現としても活用できるのがこのフレーズの面白いところです。

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