はじめに:映画の名セリフは最高の英語教材
映画の中に出てくるセリフは、教科書には載っていない、生きた英語の宝庫です。日常会話で使える表現はもちろん、英文法の理解を深めるのにもぴったり。
今回取り上げるのは、1994年公開の映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』の中でもとりわけ有名なセリフ:
“Life is like a box of chocolates. You never know what you’re gonna get.”
日本でも「人生はチョコレートの箱、開けてみるまで中身はわからない」として知られていますが、この一言には、英語のエッセンスと人生哲学が凝縮されています。
セリフの登場シーンと日本語字幕
このセリフは映画の冒頭、主人公フォレスト・ガンプがバス停のベンチに座っている場面で語られます。彼は隣に座った女性に、自分の人生を語り始めます。その最初の一言がこのセリフです。
日本語字幕(日本公開版):
「人生はチョコレートの箱みたいなもの。開けてみるまで分からない。」
フォレストはこの言葉を、亡き母が彼に語った教えとして紹介します。まるで子どもに話すような、優しくて含蓄のある口調が印象的です。
英文を読み解く:文法ポイントを詳しく解説
この短いセリフには、英語の重要な文法ポイントがぎゅっと詰まっています。順に見ていきましょう。
直喩(Simile):“Life is like a box of chocolates.”
この文は「直喩」と呼ばれる比喩表現の一つで、“A is like B” の形を使って人生をチョコレートの箱に例えています。
- Life is like a box of chocolates.
→「人生はチョコレートの箱のようなものだ。」
💡 ポイント
“like” は「~のような」「~に似ている」という意味を持つ前置詞。会話でもよく使われる非常に自然な表現です。
名詞節(What節):“You never know what you’re gonna get.”
この文の主語は “You”、動詞は “know”。その目的語になっているのが “what you’re gonna get” という 名詞節 です。
- what you’re gonna get
→「あなたが手にするもの/どんなチョコが出てくるか」
つまり全体で、
- You never know what you’re gonna get.
→「何が出てくるか、あなたには決してわからない」
💡 ポイント
“what + 主語 + 動詞” の形は、間接疑問文とも呼ばれます。疑問文だけでなく、このように文の一部として自然に使われることが多いです。
gonna の意味と使い方:“gonna” = going to
“gonna” はカジュアルな会話でよく使われる省略表現で、“going to” のことを指します。
- You’re gonna get = You are going to get
→「あなたは手に入れるだろう」
💡 ポイント
フォーマルな文書では “going to” を使う方が適していますが、映画や日常会話では “gonna” が使われる場面は非常に多いです。
応用練習:似た文法を使った例文
この名セリフに登場する文法を応用して、自分でも使える英文を作ってみましょう。
1. like を使った直喩の例文
- My boss is like a volcano. You never know when he’s gonna explode.
(私の上司は火山みたい。いつ爆発するか分からない。)
2. what節を使った名詞節の例文
- I wonder what she’s gonna say.
(彼女が何を言うのか気になる。) - You never know what life will bring you.
(人生が何をもたらすか分からない。)
3. gonna の使用例
- I’m gonna call him later.
(あとで彼に電話するつもり。) - They’re gonna love this movie.
(彼らはこの映画をきっと気に入るよ。)
まとめ:名セリフで楽しく英文法を学ぼう
『フォレスト・ガンプ』のこのセリフは、英語学習者にとって最高の教材です。
- 直喩を使った比喩表現
- 間接疑問文としての what節
- カジュアルな “gonna” の用法
それぞれが、実際の会話や表現力を磨くのに役立つポイントばかりです。
映画のワンシーンを思い浮かべながら学ぶことで、英語表現がより深く、自然に身につくことでしょう。
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