意味について
「BRB」とは、「Be Right Back」の略で、「すぐ戻るよ」「ちょっと席を外すね」という意味の英語のチャット用略語です。日常会話ではもちろん、特にオンラインチャットやゲーム、メッセージアプリなどの非対面コミュニケーションで広く使われています。日本語で言うところの「ちょっと離席するね」「すぐ戻るから待ってて」などに相当します。
短時間だけ会話や画面の前を離れることを伝えるときに使われ、相手に「突然いなくなるわけではなく、すぐに戻ってくる」ことを伝える丁寧なサインのような役割も果たしています。
Hold on, I need to answer the door. BRB!
(ちょっと待って、ドアに出るから。すぐ戻るね!)
このように、ちょっとした中断を相手に伝える際に使われるため、気配りのある略語として、カジュアルながらも会話に温かみを添える表現です。
語源について
「BRB」は、インターネット初期のIRC(Internet Relay Chat)やオンラインゲームのチャット機能で頻繁に使われるようになった略語です。もともと「Be Right Back」は日常英会話の中で普通に使われていた表現ですが、それをタイピングの手間を省くために短縮し、「BRB」として使用するようになったのが始まりです。
1990年代後半から2000年代初頭にかけて、リアルタイムチャットが普及したことにより、「BRB」はネットスラングとして定着しました。当時は「ASL?(Age, Sex, Location?)」や「LOL(Laughing Out Loud)」などと並び、インターネット独特の略語文化を象徴する存在となりました。
やがてSNSやメッセージアプリが一般化すると、若者だけでなく多くの利用者が気軽に使う言葉となり、今ではオンライン上での「一時離席」を最も手軽に伝える略語のひとつとして世界中に広がっています。
このイラストは「BRB」というイディオムをヴィンテージ風に表現しています。落ち着いたトーンの背景に、クラシックな目覚まし時計が描かれ、短い休憩や一時的な離席を象徴。時計の針が動くイメージは、「すぐ戻る」という意味を視覚的に伝えています。レトロな英字フォントで大きく配置された「BRB」が全体の雰囲気を引き締め、味わい深いイラストに仕上がっています。

類義語
AFK(Away From Keyboard)
「AFK」は「Away From Keyboard」の略で、文字通りキーボードの前にいない状態を意味します。これは「席を外している」という物理的な状況を説明する言葉であり、「BRB」のように「すぐ戻るよ」と自分の意志で離席を伝えるニュアンスとは異なり、どちらかと言えば無機質で客観的な表現です。特にオンラインゲームやチャットで、しばらく返答できないことを周囲に知らせたい時に使われます。たとえば、「AFK for 10 mins, grabbin’ coffee.(10分ほど離れるよ、コーヒーを取りに行く)」といった使い方が一般的です。
AFK for 10 mins, grabbin’ coffee.
(10分ほど離れるよ、コーヒーを取りに行く)
GTG(Got To Go)
「GTG」は「Got To Go」の略で、「もう行かなきゃ」という意味を持ちます。これは会話を終了する意思を明確に伝える言葉で、「BRB」のように「すぐ戻る」ことを前提にしていません。つまり、「この会話はここで終わり」という別れの挨拶に近い表現です。
It was fun chatting, but GTG. Talk later!
(楽しかったけど、もう行かなきゃ。またあとでね!)
TTYL(Talk To You Later)
「TTYL」は「Talk To You Later」の略で、「またあとで話そうね」という意味です。これは「GTG」と同じく会話を終えるときに使われますが、相手と今後も連絡を続けたいという前向きな気持ちが込められており、柔らかく礼儀正しい別れの挨拶として使われます。
Gotta run! TTYL!
(もう行かないと!またあとでね!)
このように、「BRB」は一時的に離席する意思を能動的に伝える表現であるのに対し、「AFK」は単に離席している状態を説明する無機質な言葉です。「GTG」は会話の終了を告げる強い別れの意思表示であり、「TTYL」はまた連絡を取りたいという柔らかい別れの挨拶として使われます。それぞれの言葉は状況や相手との関係に応じて自然に使い分けることが大切です。
使い方のポイント
「BRB」は、その語源と通り「ちょっと離れるけど、すぐ戻るから待っててね」という親しみのある表現です。そのため、使うときには「戻ることが前提」であることを意識することが大切です。「BRB」と書いたにもかかわらず長時間戻らない、あるいはそのまま会話を終えてしまうと、相手に「え?戻ってこないの?」と不信感を与えることにもなりかねません。
また、基本的にはカジュアルな場面に限定される言い回しですので、ビジネスメールやフォーマルなやり取りの中では使用を避けた方が良いでしょう。特に上司や目上の相手に使うにはやや馴れ馴れしく感じられるため、英語圏でもフォーマルな場面では「I’ll be right back.(少々お待ちください)」のようなフルセンテンスを使うのが一般的です。
とはいえ、フレンドリーな相手とのチャット、グループメッセージ、SNSでのやりとり、あるいはオンラインゲームの途中などでは、「BRB」はとても便利で気遣いのある略語として重宝されます。チャット文化が根付いた現代において、「少し離れる」という一言を簡潔に、かつ失礼なく伝える手段として、「BRB」はまさにぴったりの表現と言えるでしょう。
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