意味について
TBH は英語で “To Be Honest”(正直に言うと) の略で、SNSやチャットなどでよく使われるネットスラングです。自分の本音や率直な意見を述べる前置きとして使われます。「ぶっちゃけ」「正直なところ」という意味に近く、日本語でも若い世代の間でカジュアルに使われることが増えています。
この表現は、単なる意見というよりも、「相手には少し言いにくいけれど、自分の素直な気持ちを伝えたい」といった文脈で使われることが多いです。
TBH, I don’t really like this new design.
(正直なところ、この新しいデザインはあまり好きじゃないんだよね。)
補足として、カジュアルな文脈では文頭だけでなく、文末にも付けられることがあります。また、若者文化では「tbh」を単体で名詞的に使い、「誰かの本音を聞かせて」というニュアンスでも登場します。
語源について
「TBH」は、「To Be Honest」というフレーズの略語で、インターネットの掲示板やSMS文化の中で自然発生的に広まりました。2000年代初期のチャットルームやメッセージアプリ(AIM、MSN Messenger など)で若者を中心に使われ始め、TwitterやInstagramなどSNSの発展とともに急速に普及しました。
特にFacebookやInstagramでは、「tbh for tbh」(お互いに本音を言い合おう) のような投稿スタイルが流行した時期もありました。匿名性の高いネット空間の中で、あえて「率直に言いますが」という姿勢を見せるこの略語は、自己開示や信頼の表現としても重宝されています。
言葉の省略文化(略語)と、直接的な意見を述べる英語文化が融合した典型的なスラングだと言えるでしょう。

類義語
Frankly(率直に言うと)
「TBH」と似た意味で使われる表現ですが、ややフォーマル寄りで、大人やビジネスシーンでも使われることがあります。「隠し事なしで話す」というニュアンスがあります。
Frankly, I think this project is going to fail.
(率直に言って、このプロジェクトは失敗すると思います。)
Honestly(正直に言うと)
「TBH」よりも一般的で、口語でも文章でも広く使われます。感情的・主観的な本音を伝えるときに使われることが多いです。少しカジュアルですが、「TBH」ほどインターネットっぽい印象はありません。
Honestly, I didn’t expect you to come.
(正直なところ、君が来るとは思ってなかったよ。)
No offense, but…(気を悪くしないでほしいけど)
これは相手を傷つけずにネガティブな意見を伝えたいときに使います。「TBH」と同じように前置きとして使われますが、丁寧に言葉を選びながらも、本音は言いたいという姿勢です。皮肉や批判が含まれる場面で見られることが多いです。
No offense, but your cooking needs some work.
(悪く思わないでほしいけど、君の料理はもう少し改善が必要だね。)
使い方のポイント
「TBH」はカジュアルな会話やSNS投稿の中で使われるのが基本で、フォーマルな場では避けたほうがよい表現です。特に若い世代のあいだでは、「tbh」とすべて小文字で使うのが一般的で、文章の冒頭だけでなく、あえて語尾に置くことで軽いトーンを演出することもあります。
例えば、「That dress looks weird, tbh.」のように語尾につけると、「言っちゃうけどさ~」のような、少し茶化したニュアンスになります。つまり、文脈によって真面目にも冗談っぽくもなる、柔軟な表現なのです。
また、インスタグラムなどでは「tbh post」という文化があり、「tbh for like(いいねしてくれた人に本音コメントを書くよ)」というような企画が流行しました。このように、SNS時代の「匿名的なつながり」と「本音のやり取り」という矛盾を象徴する言葉としても興味深い存在です。
一方で、注意すべき点としては、ネガティブな本音を言い過ぎるとトラブルになる可能性もあります。たとえ “TBH” を前置きにしても、言い方やタイミングには配慮が必要です。
もっと深く知りたい場合は、実際のSNS投稿やYouTubeコメント欄などを観察してみると、リアルな用例がたくさん見つかります。「TBH」は短いながらも、その人の正直さや性格が表れる便利な言葉です。気軽に使いつつも、ちょっとした気遣いも忘れないようにすると、より自然な英語表現になりますよ。
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