はじめに
映画の名セリフは、物語を印象づけるだけでなく、英語学習の絶好の教材でもあります。今回取り上げるのは、2014年に公開された映画『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』(原題 The Hunger Games: Mockingjay – Part 1)からのセリフです。
この作品は、独裁国家キャピトルに反旗を翻す人々の戦いを描いたシリーズのクライマックスへとつながる重要な1本。主人公カットニスは、希望の象徴“マネシカケス”として、仲間と共に自由を勝ち取ろうとします。その中で登場するセリフがこちらです。
It is the things we love most that destroy us.
「私たちが最も愛するものこそが、私たちを滅ぼすのです。」
この言葉は、アルマ・コイン首相が主人公に投げかけたもので、愛や情熱といった人間の強みが、時に弱点にもなり得るという深い真理を表しています。英語表現としても非常に学びがいがあり、特に「強調構文」と呼ばれる文法が用いられている点がポイントです。
この記事では、このセリフの意味と文法を分かりやすく解説し、さらに応用の仕方まで学んでいきましょう。
セリフの背景と意味
物語の中でカットニスは、大切な家族や仲間を守ろうとする強い愛情を抱いています。しかしその愛こそが、彼女を危険にさらし、時に敵に利用されるリスクを生み出します。
「愛するものが自分を破滅させるかもしれない」という逆説的な真実を突きつけることで、物語は一層の深みを増しています。これは現実社会にも当てはまることで、家族や夢、信念など“守りたいもの”があるからこそ人は強くなれる一方で、それが弱みとして作用する瞬間もあるのです。
英文法解説
強調構文 It is … that …
このセリフの文法的な肝は、強調構文 (Cleft Sentence) と呼ばれる表現です。
It is the things we love most that destroy us.
通常であれば
The things we love most destroy us.
と書けば十分意味は通じます。
しかし強調構文を使うことで、「滅ぼすのは、まさに“私たちが最も愛するもの”なのだ」というニュアンスを強く押し出しています。
強調構文の基本形
- It is A that B = 「Bするのは、まさにAだ」
例文:
- It is you that I need.
(必要なのは、まさに君なんだ。) - It was yesterday that we met.
(私たちが会ったのは、昨日だった。)
このように「It is / It was ~ that …」の形を使うと、相手に伝えたい部分を強調できます。映画や小説でもよく使われる表現です。
love most の位置
セリフでは「the things we love most」と表現されています。
通常、”most” は「最も」という意味で形容詞の前に置くことが多いですが、ここでは副詞的に love を修飾しています。
つまり「私たちが最も愛するもの」という意味。
この語順も自然な英語の感覚なので覚えておくと役立ちます。
destroy のニュアンス
“destroy” は「破壊する」「滅ぼす」といった強い意味を持ちます。単なる「傷つける」ではなく、完全に打ち砕くイメージです。
- The fire destroyed the building.
(火事が建物を破壊した。)
このセリフでは物理的な破壊ではなく、精神的な崩壊や人生の破滅を指していると解釈できます。愛情が強いほど、その喪失や裏切りが大きな打撃となる――そんな心理的真実を伝える言葉です。
応用練習
セリフを応用して、自分でも使える英語にしてみましょう。
- It is my family that gives me strength.
(私に力を与えてくれるのは、まさに家族です。) - It is our fears that limit us.
(私たちを制限するのは、恐れなのです。) - It is the mistakes we make that teach us the most.
(最も多くを教えてくれるのは、私たちの過ちです。)
このように強調構文を使うと、自分の思いや主張を力強く表現することができます。
まとめ
『ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス』のセリフ
「It is the things we love most that destroy us.」 は、物語に深いテーマを与えると同時に、英語学習者にとっても学びの多いフレーズです。
- 強調構文 It is … that … によって「愛するものこそが滅ぼすのだ」とニュアンスを際立たせている
- “love most” の語順や、副詞的な使い方も押さえておきたいポイント
- “destroy” は単なる「壊す」以上の、徹底的に打ち砕くニュアンスを持つ
このようなセリフを学ぶことで、英語の文法知識だけでなく、表現の深みや説得力を身につけることができます。映画を観ながら、こうした名言に出会ったら「なぜその文法が使われているのか?」と考えることが、英語力を伸ばす近道になるでしょう。
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