英語の詐欺メールを教材化!実例から学ぶリアルな英文法と表現

英語学習
  1. はじめに:英語の詐欺メールは「英語力 × 情報リテラシー」を同時に試してくる
  2. なぜ英語の詐欺メールは「教材」として優秀なのか?
  3. 今回の記事で扱う内容
  4. 英語例文(実際のメール)
  5. 文法の崩れは“危険サイン”の最初の入口
    1. 冠詞の誤り(a exciting → an exciting)
    2. 三人称単数の動詞ミス(everyone need → needs)
    3. 文のつなぎ方がラフすぎる
  6. 語彙の選び方に潜む“不自然さ”
    1. 感情を煽る形容詞が多すぎる
    2. 不自然に高い収益率(recurring 35% profit share)
    3. vague(曖昧)な名詞の多用
  7. ビジネスメールとしての構成が破綻している
    1. 会社情報がゼロ
    2. CTA(行動誘導)が雑すぎる
    3. メールの目的が曖昧
  8. 心理誘導のテクニックが多用されている
    1. “考える時間を奪う”誘導
    2. “みんなやってる”誘導
    3. “成功している人は多い”誘導
    4. “あなたも得をする”誘導
  9. 安全対策
    1. 英語で届くメールを安全に扱うための「実践的チェックリスト」
      1. ✔ 文法・語彙の違和感をチェック
      2. ✔ 会社情報の有無をチェック
      3. ✔ 収益率・メリットが“うますぎないか”をチェック
      4. ✔ 誘導表現の強さをチェック
      5. ✔ メールの目的が明確かどうか
  10. 正しいビジネスメールはどう書かれるのか?
      1. 正しいビジネスメールの構造(英語)
      2. 正しいビジネスメールの例(安全な構造)
  11. まとめ:英語力と情報リテラシーはセットで鍛える時代

はじめに:英語の詐欺メールは「英語力 × 情報リテラシー」を同時に試してくる

英語で届くビジネスメールは、通常は丁寧で論理的な構成を持ち、
文法・語彙・トーンがきちんと整えられています。
しかし、その“常識”を逆手に取るように、
英語力の差や情報リテラシーの弱さを狙った詐欺メールが年々増えています。

特に、

  • 海外サービスを利用している人
  • 英語での問い合わせやメール対応が多い人
  • ブログやSNSを運営している人
    は、詐欺メールのターゲットになりやすい傾向があります。

こうしたメールは、一見するとビジネス提案のように見えますが、
文法のゆがみ、語彙の不自然さ、構成の粗さ、情報の欠落など、
“危険を示すサイン”が必ず潜んでいます。

そして、この“違和感”を見抜けるようになることは、
英語学習者にとって 英語力アップと安全対策の両方を同時に鍛える絶好の機会になります。

なぜ英語の詐欺メールは「教材」として優秀なのか?

詐欺メールは、通常のビジネス英語とは異なる特徴を持っています。

  • 文法が崩れている
  • 語彙が曖昧で感情的
  • 具体的な情報がない
  • 誘導表現が多い
  • 収益やメリットを過度に強調する

これらは、英語学習者にとって
「正しい英文」と「怪しい英文」の違いを理解する最高の教材になります。

さらに、詐欺メールは“英語のクセ”が強いため、

  • 文法の基礎
  • 語彙のニュアンス
  • ビジネス英語の構造
  • セキュリティの観点
    を総合的に学べる。

つまり、詐欺メールは
英語学習 × 情報リテラシー × セキュリティ教育
という3つの要素を同時に満たす、非常に価値の高い教材なんです。

今回の記事で扱う内容

この記事では、実際に届いた英文メールを題材にしながら、

  • 文法の誤りをどう見抜くか
  • ビジネス英語として不自然なポイント
  • 詐欺メール特有の語彙選択
  • 危険サインの体系的なチェック方法
  • 安全なメール対応の方法

を、専門的な視点で丁寧に解説します。

英語力を伸ばしつつ、同時に「危険を避ける判断力」も身につく内容です。


英語例文(実際のメール)

This is Mike from Monkey Digital,
Monkey Digital のマイクです。

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この短い文章だけでも、すでに複数の“危険サイン”が潜んでいます。
ここからは、文法・語彙・構成の観点から、ひとつずつ丁寧に分析していきます。


文法の崩れは“危険サイン”の最初の入口

詐欺メールの多くは、文法の基礎が崩れている。
これは「英語が苦手な詐欺グループがテンプレを作っている」ケースが多いため。

今回のメールにも、典型的な崩れが複数ある。

冠詞の誤り(a exciting → an exciting)

a exciting collaboration

正しくは an exciting

冠詞は英語の基礎中の基礎で、
ビジネスメールでこのレベルのミスはほぼ起こらない。

冠詞ミスは、詐欺メールの“最も分かりやすいサイン”のひとつ。

三人称単数の動詞ミス(everyone need → needs)

everyone need SEO

everyone は単数扱いなので needs が正しい。

このミスは、

  • 英語初心者
  • 機械翻訳の粗いテンプレ
  • 非ネイティブ詐欺グループ
    のいずれかである可能性が高い。

企業メールでこのミスは致命的。

文のつなぎ方がラフすぎる

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  • 文の論理構造が曖昧
  • “Think about it” の唐突さ

ビジネスメールは通常、

  • 明確な段落
  • 接続詞の適切な使用
  • 論理的な構成
    を重視する。

このような“勢いだけの文章”は、詐欺メールの典型。

語彙の選び方に潜む“不自然さ”

詐欺メールは、語彙の選び方に特徴がある。

感情を煽る形容詞が多すぎる

huge opportunity

significant amount

これらは、具体性ゼロのポジティブ語彙

ビジネスメールは通常、

  • 数値
  • 実績
  • 条件
  • 事実
    を淡々と述べる。

感情語が多いメールは、
「考える暇を与えず、感情で動かそうとする」
典型的な心理誘導。

不自然に高い収益率(recurring 35% profit share)

アフィリエイト報酬で 35% は異常値。

一般的な企業は

  • 5〜10%
  • 高くても20%
    が相場。

35%は、
「うますぎる話」=詐欺の常套手段。

vague(曖昧)な名詞の多用

a significant amount
thousands of affiliates
hot-selling products

どれも具体性がない。

詐欺メールは、
“曖昧な成功イメージ”を与える語彙 を多用する。


ビジネスメールとしての構成が破綻している

詐欺メールは、ビジネスメールとしての“型”が崩れている。

会社情報がゼロ

通常の企業メールには必ずある:

  • 会社名
  • 住所
  • 公式サイト
  • 担当者名
  • 利用規約
  • 報酬体系の詳細

今回のメールには 一切ない

これは、詐欺メールの最も強いサイン。

CTA(行動誘導)が雑すぎる

kindly chat with us here:

ビジネスメールではあり得ない表現。

通常は:

  • Please contact us at the link below.
  • For more details, visit our official website.
  • Here is the documentation for our affiliate program.

など、丁寧で具体的な誘導を行う。

“chat with us here” は、
「とにかくリンクを踏ませたい」
という意図が丸見え。

メールの目的が曖昧

どんな商品なのか

どんな条件なのか

どんな契約なのか

すべて曖昧。

ビジネスメールは通常、
目的 → 詳細 → 条件 → 行動
という構造を持つ。

今回のメールは、
目的も詳細も条件もないまま、行動だけを求めている。

これは詐欺メールの典型構造。


心理誘導のテクニックが多用されている

詐欺メールは、英語の不自然さだけでなく、
心理誘導のテクニック が多く使われる。

“考える時間を奪う”誘導

Think about it,

→ 考えさせるように見えて、実は「考える方向を誘導」している。

“みんなやってる”誘導

We already have thousands of affiliates

→ 社会的証明(social proof)を装う。

“成功している人は多い”誘導

we paid out a significant amount

→ 具体的な数字を出さずに成功を匂わせる。

“あなたも得をする”誘導

huge opportunity
recurring 35% profit share

→ うますぎる話で判断力を鈍らせる。


安全対策

ここまで、詐欺メールに潜む

  • 文法の崩れ
  • 語彙の不自然さ
  • ビジネスメールとしての破綻
  • 心理誘導のテクニック
    を専門的に分析してきた。

ここからは、実際にどう対策すべきかを、
英語学習者・ビジネスパーソンの両方に役立つ形でまとめていく。

英語で届くメールを安全に扱うための「実践的チェックリスト」

詐欺メールは、英語力だけでは見抜けない。
必要なのは 英語 × 情報リテラシー × セキュリティ の複合スキル。

以下のチェックリストは、
あなたのメールボックスに届く英語メールを安全に扱うための“実践的な判断基準”になる。

✔ 文法・語彙の違和感をチェック

  • 冠詞の誤り(a → an など)
  • 三人称単数のミス(everyone need → needs)
  • 不自然な語彙(exciting, huge opportunity など)
  • vague(曖昧)な名詞(significant amount など)
  • 感情語が多すぎるメール

→ 文法の粗さは詐欺メールの最初のサイン。

✔ 会社情報の有無をチェック

  • 会社名
  • 住所
  • 公式サイト
  • 担当者名
  • 利用規約
  • 報酬体系の詳細

これらが 1つでも欠けていたら要注意

✔ 収益率・メリットが“うますぎないか”をチェック

  • 35%の継続報酬
  • 数千人のアフィリエイト
  • 多額の支払い実績

これらは、詐欺メールの典型的な“成功の匂わせ”。

✔ 誘導表現の強さをチェック

  • Think about it
  • huge opportunity
  • chat with us here
  • you will earn every month

→ 判断力を鈍らせるための心理誘導。

✔ メールの目的が明確かどうか

  • 何のサービス?
  • どんな商品?
  • どんな契約?
  • どんな条件?

これらが曖昧なメールは危険。

正しいビジネスメールはどう書かれるのか?

詐欺メールを見抜くには、
「正しいビジネスメールの型」 を知っておくことが重要。

以下は、一般的な企業が送るメールの構造。

正しいビジネスメールの構造(英語)

  1. Greeting(挨拶)
  2. Self-introduction(自己紹介)
  3. Purpose of the email(メールの目的)
  4. Details / Conditions(詳細・条件)
  5. Required action(読者に求める行動)
  6. Contact information(連絡先)
  7. Signature(署名)

詐欺メールは、このうち 3〜5項目が欠落していることが多い。

正しいビジネスメールの例(安全な構造)

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まとめ:英語力と情報リテラシーはセットで鍛える時代

今回のメールは、一見するとアフィリエイトの提案のように見えますが、
文法の粗さ・語彙の不自然さ・情報の欠落・心理誘導など、
詐欺メール特有の特徴が数多く含まれています。

特に、

  • 冠詞の誤用
  • 三人称単数のミス
  • vague な語彙
  • 過度な収益アピール
  • 会社情報ゼロ

は、危険なメールを見抜くための重要なサイン。

英語学習の観点でも、こうしたメールは
「正しい英文」と「怪しい英文」の差を理解する最高の教材です。

英語力を伸ばしながら、
同時に“危険を回避する判断力”も磨いていきましょう。

詐欺メールその1です。こちらの記事もどうぞ!

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