意味について
“beat around the bush” は、「遠回しに言う」「核心を避ける」「はっきり言わない」といった意味のイディオムです。直接的な表現を避け、曖昧な言い方をすることを指します。
遠回しに話す
直接本題に入らず、無駄な話をする。
Stop beating around the bush and tell me what you really think.
(遠回しに言わず、本当の考えを言ってくれ。)
問題の核心を避ける
重要な点について話すのを避ける。
He kept beating around the bush instead of answering my question directly.
(彼は私の質問に直接答えず、はぐらかし続けた。)
語源について
この表現の起源は、中世の狩猟に由来します。狩人は鳥を追い出すために茂み(bush)の周りを棒で叩いて(beat around)、獲物を狩りやすくしていました。しかし、実際に獲物を捕らえるのではなく、周囲を叩くだけでは意味がありません。この行動が「本題に入らず、遠回しにする」という意味へと発展しました。
14世紀ごろからイギリスで使われるようになり、16世紀には現在の比喩的な意味が定着したと言われています。
“beat around the bush” の語源を視覚的に表現したものです。人物が棒を持ち、茂みの周りを叩いている様子が描かれており、遠回しな言い方や核心を避ける行動を象徴しています。茂みの中に隠れた鳥は、避けられている話題を示唆しています。背景には霧のかかった森があり、ためらいや曖昧さを強調しています。これは、中世の狩猟で獲物を追い出すために茂みの周りを叩いていた行為に由来する表現を視覚化したものです。

類義語
遠回しに言う(talk in circles 、 hedge)
“talk in circles” は同じ話を繰り返して前に進まないこと、“hedge” は慎重に言葉を選び、曖昧な表現をすることを指すします。
Instead of giving a clear answer, she just kept talking in circles.
(彼女は明確な答えを出さず、同じ話をぐるぐる繰り返した。)
核心を避ける( skirt the issue 、dodge the question)
“skirt the issue” は意図的に話題を避ける、“dodge the question” は質問をかわすことを指します。
The politician dodged the question about tax increases.
(政治家は増税についての質問をかわした。)
直接的に言わない(sugarcoat 、 be diplomatic)
“sugarcoat” は聞き手が受け入れやすいように表現を和らげること、“be diplomatic” はトラブルを避けるために慎重な言い回しをすることを指します。
She tried to sugarcoat the bad news, but I could tell it was serious.
(彼女は悪いニュースを和らげようとしたが、それが深刻なことは分かった。)
使い方のポイント
「Don’t beat around the bush.」は定番フレーズ
Just tell me the truth—don’t beat around the bush.
(ただ本当のことを言ってくれ、遠回しに言わないで。)
ビジネスの場面でも使えるが、少しカジュアルな表現
We don’t have much time, so let’s not beat around the bush and get to the point.
(時間があまりないので、回りくどい話はせず本題に入りましょう。)
「Stop beating around the bush and…」で本題を促す
Stop beating around the bush and tell me if you’re quitting or not.
(遠回しに言わず、辞めるのかどうかはっきり教えて。)
「beat about the bush」はイギリス英語のバリエーション
He always beats about the bush instead of saying what he means.
(彼は言いたいことをはっきり言わず、いつも回りくどい話をする。)
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