意味について
「pain in the neck」は、「厄介な人」や「面倒なこと」を指す口語表現です。直訳すると「首の痛み」ですが、比喩的に「悩みの種」「うんざりする存在」というニュアンスで使われます。人や状況のどちらにも使うことができます。
Dealing with all this paperwork is such a pain in the neck.
(この大量の書類仕事は本当に面倒です。)
「pain in the neck」は、日常的な不満や苛立ちを表現する際によく使われ、強すぎない程度に不快感を伝えることができます。
語源について
「pain in the neck」という表現が一般的に使われるようになったのは20世紀初頭です。それ以前は「pain in the head(頭の痛み)」や「pain in the arm(腕の痛み)」といった表現も存在しましたが、現在では「pain in the neck」が最も定着しています。
この表現は、物理的な首の痛みがしつこく、無視できない不快さを伴うことから、「どうにも気になって仕方がない」「しょっちゅう気を取られる」ような人や事柄を象徴するようになりました。そこから転じて、精神的なストレスの源を比喩的に「首の痛み」と表現するようになったと考えられています。
なお、やや強い表現として「pain in the ass」や「pain in the butt」という類似表現もありますが、こちらはより俗語的でカジュアル、あるいは粗野な場面で使われることが多いため、使い分けに注意が必要です。
このイラストは、「pain in the neck(首の痛み)」という表現を視覚化したものです。男性が首の痛みに苦しみ、イライラした表情を見せています。彼の首からは赤い稲妻のような線が放たれ、痛みの強さと苛立ちを強調しています。中央には大きく「PAIN IN THE NECK」という文字が表示されており、比喩表現としての意味を連想しやすくしています。

類義語
nuisance(迷惑な人・もの・こと)
「nuisance」はフォーマルな文脈でも使える語で、「迷惑をかける存在」という意味があります。「pain in the neck」よりも少し客観的で、感情的な苛立ちは弱めです。
That noise from the construction site is a real nuisance.
(工事現場の騒音は本当に迷惑です。)
bother(面倒なこと・迷惑)
「bother」は人や事に対する「わずらわしさ」や「手間」のニュアンスを持ち、丁寧にもカジュアルにも使える便利な単語です。「ちょっとした面倒」という軽さがあります。
I don’t want to bother you, but could you help me with this?
(お手数ですが、これを手伝ってもらえますか?)
headache(頭痛の種)
こちらも比喩的に「悩みの種」や「厄介な問題」を指す言い回しです。「pain in the neck」と比べて、問題の深刻さや頭を悩ませる度合いがやや強く、ビジネスの場面でも使われます。
Managing the new system has been a major headache for the IT team.
(新システムの管理はITチームにとって大きな悩みの種となっています。)
使い方のポイント
「pain in the neck」は、日常会話でよく使われるカジュアルな表現ですが、そこまで下品ではなく、幅広いシチュエーションで使える便利なフレーズです。ただし、ビジネスメールや改まった文書では避けるのが無難です。相手を不快にさせる可能性があるため、使う相手や場面には注意を払う必要があります。
また、「a pain in the neck」と冠詞をつけて使うのが一般的で、基本的には単数形で用いられます。人に対して使う場合は、やや不満や苛立ちの気持ちを込めて「He is such a pain in the neck.(あの人には本当に困っている)」のように使われます。一方で、状況や出来事に使う場合は少し柔らかく「This homework is a pain in the neck.(この宿題、ほんと面倒だな)」というようなライトな不満の表現としても機能します。
さらに、よりインパクトを出したいときには、俗語表現の「pain in the butt」や「pain in the ass」もありますが、これらは言葉がやや汚い印象を与えるため、親しい間柄や砕けた会話でのみ使用するようにしましょう。
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