do away with の意味とは? 例文&イラスト付き意味解説

英語学習

意味について

 “Do away with” は、「~を廃止する」「取り除く」「処分する」という意味を持つ句動詞です。もともとは「不要なものを遠ざける」という感覚から派生しており、文脈によっては「殺す(=抹消する)」という強い意味でも使われます。
 日常会話からニュース記事、ビジネスシーンまで幅広く登場する実用的な表現です。

制度や習慣を廃止する

They want to do away with old traditions.
(彼らは古い伝統を廃止したいと思っている。)

 この使い方では “abolish”(廃止する)と同義で、社会的な制度・習慣・法律などを取り除く意味になります。たとえば “do away with the death penalty”(死刑制度を廃止する)のように、ニュース記事やスピーチでも使われます。

物理的に何かを取り除く・捨てる

I think it’s time to do away with these old clothes.
(そろそろこの古い服を処分する時だと思う。)

 この場合は “get rid of” に近く、「不要なものを片づける」「取り除く」という日常的な意味です。物理的な対象にも気軽に使えるカジュアルな表現です。

比喩的に「殺す」

The villain tried to do away with the detective.
(悪党はその探偵を殺そうとした。)

 “Do away with” にはスラング的な意味として「殺す」というニュアンスもあります。直接的な表現を避けて、少し婉曲に言いたいときに使われるため、ミステリーやサスペンス映画のセリフでも頻出です。ただし、日常会話ではこの意味での使用は避けた方が無難です。

語源について

 “Do away with” は、動詞 “do(行う)” と副詞 “away(離して・遠くに)”、そして前置詞 “with(~と共に/~を対象として)” が組み合わさった句動詞です。

 直訳すると「~を持って遠くへやる」「~を取り除く」という物理的な動作を表していました。やがてそれが比喩的に使われるようになり、「制度をなくす」「悪習を取り除く」といった抽象的な意味を持つようになりました。

 19世紀後半にはスラングとして「人を排除する=殺す」という意味も派生し、特に犯罪小説や映画ではこの語感がよく使われます。イメージとしては、古い荷物や不要なものを掃き清めて遠くに追いやるような動作。つまり、「いらないものを完全に自分の生活から取り除く」という感覚が核になっています。

 こちらが「do away with」の語源をイメージした画像です!古い物や重荷を掃き清めて遠くに追いやる様子を表現しています。このイメージは「不要なものを取り除く」や「廃止する」という意味とつながります。




類義語

 “Do away with” は複数の意味を持つため、使う場面に応じて適切な類義語を選ぶのがポイントです。

Abolish(廃止する)
 法律・制度・慣習などを正式に廃止する場合に使われます。フォーマル度が高い表現。
 例:They decided to abolish the outdated rule.
 (彼らは時代遅れの規則を廃止することにした。)

Eliminate(排除する)
 不必要な要素・問題・障害などを取り除く意味。中間的なフォーマル度です。
 例:The company is trying to eliminate waste in production.
 (その会社は生産における無駄をなくそうとしている。)

Remove(取り除く)
 物理的にも抽象的にも使える万能な表現。
 例:Please remove this file from the system.
 (このファイルをシステムから削除してください。)

Dispose of(処分する)
 特に「ゴミ」「不要物」を片付ける場面に適しています。
 例:You must dispose of hazardous waste properly.
 (有害廃棄物は適切に処理しなければならない。)

Get rid of(取り除く、捨てる)
 口語的で最もよく使われる同義語。日常会話では “do away with” より自然です。
 例:I need to get rid of these old magazines.
 (この古い雑誌を処分しなきゃ。)

Terminate(終わらせる)
 フォーマルな語で、契約・計画などを「終了する」意味。
 例:The company terminated the project due to budget cuts.
 (予算削減のため、そのプロジェクトを終了した。)

 つまり、法律・制度には “abolish”、日常の物理的な対象には “get rid of”、中立的な除去には “eliminate” や “remove” が最適です。文脈に応じて使い分けることで、英語表現に深みが出ます。


使い方のポイント

💬 フォーマルにもカジュアルにも使える

 “Do away with” は新聞・ニュースでも使われる一方、日常会話にも登場する柔軟な表現です。
 フォーマルな文脈では「制度を廃止する」、カジュアルな場では「古いものを処分する」といった意味で自然に使えます。

 例:The company plans to do away with paper receipts.
 (その会社は紙のレシートを廃止する予定だ。)

⚠️ 「殺す」の意味では慎重に

 「do away with someone」は「殺す」という強い意味を持ちますが、軽い冗談や日常会話で使うと誤解を招くことがあります。文学的・比喩的な場面で使われることが多い点を覚えておきましょう。

💡 文脈によって意味が変わる

 “Do away with” の多義性は魅力でもあり、注意点でもあります。
 「廃止する」「捨てる」「殺す」など、意味の幅が広いため、常に文脈(対象物・主語)で判断するようにしましょう。

🔄 同じ意味のカジュアル表現との使い分け

 「捨てる」や「取り除く」の意味では “get rid of” の方が自然で口語的です。
 一方、“do away with” は少し硬めで、「完全になくす」「制度的に廃止する」といったニュアンスが強いです。


まとめ

 “Do away with” は、「廃止する」「取り除く」「処分する」など、幅広い意味を持つ英語の句動詞です。
 文脈によっては「殺す」というスラング的意味にもなるため、使う場面を慎重に選ぶ必要があります。

 日常会話では “get rid of”、フォーマルな文脈では “abolish” や “eliminate” と使い分けることで、より自然で的確な英語表現が可能になります。
 不要なものをスッキリと「遠ざける」イメージを持ちながら使うと、このフレーズの核心がつかめるでしょう。

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