基本情報
成長を信じさせてくれる男
──木村拓哉の魅力について
正直に言えば、『グランメゾン・パリ』が完璧な映画かと問われたら、そうではない。
三ツ星が取れるのか、現実的か、ドラマとして都合が良すぎないか
──そういう話はいくらでもできる。
でも、今日はそんな話をしたくない。
私はこの作品が好きだ。観ていて、泣きそうになった。
それだけで、もう十分じゃないかと思う──。
私はいわゆるキムタク世代だ。歳は彼より一回り下だが、私の成長とずっと一緒に、彼の背中を追って育った。そう、私の時代には、ずっと彼が先頭にいた。
木村拓哉という俳優のドラマは、ずっと観てきた。『ロングバケーション』からはじまって『ラブジェネレーション』『ビューティフルライフ』『HERO』『GOODLUCK!!』——と有名どころをピックアップしたが、どの作品も視聴率オバケだ。それに全部が、時代を彩る作品だ。それはそうだ、なんたって木村拓哉は時代のアイコンなのだから。
それで、その中で「一番好きな作品は?」と聞かれたら、みんな、少し驚くかもしれないけれど、私は『グランメゾン東京』と答えるんだ。そして──その続編であり、舞台をパリに移した『グランメゾン・パリ』がまた、良かったんだ。今日は、この作品を主軸において、でも結局はやっぱり木村拓哉の話をする。
「完成されたスター」ではない木村拓哉
木村拓哉は、長いあいだ「完成された存在」として描かれてきた俳優だと思う。
かっこよくて、強くて、迷いがなくて、結果を出す男。
でも『グランメゾン』シリーズの尾花夏樹は違う。
彼は一度、完全に失敗している。過去の栄光を引きずりながら、それでも前に進もうとする。自信はあるが万能ではなく、仲間なしでは立ち行かない。
『グランメゾン・パリ』では、その「未完成さ」がよりはっきり描かれる。
若さで押し切ることはできない。プライドだけでは通用しない。
それでも、料理に向き合う姿勢だけは、決して失われていない。
この姿が、胸に来る。
年を重ねても、失敗を経験しても、それでもまだ成長できる。
木村拓哉という俳優が、それを“演じている”のではなく、“体現している”ように見えるから、この作品は信じられるんだ。
本作は、2019年の人気ドラマ『グランメゾン東京』を受け継ぐ劇場版映画で、2024年12月30日に公開された作品です(2026年2月現在アマプラで観れるよ!)。上映時間は約117分。
主演はもちろん、木村拓哉。尾花夏樹というシェフを演じ、ただ“強い男”で居るのではなく、何度も迷いながら進んでいく姿を見せてくれる。共演には、鈴木京香(早見倫子役)、オク・テギョン(Rick Yuan役)、正門良規や玉森裕太、寛一郎、吉谷彩子、中村アン、冨永愛、及川光博、沢村一樹ら、魅力的なキャストが揃っています。

監督は塚原あゆ子。テレビシリーズでも手腕を発揮してきた彼女が、映画という大きなキャンバスでも尾花たちの成長を丁寧に描き出しています。脚本は『キングダム』シリーズなどで知られる黒岩勉が担当し、音楽は木村秀彬が彩りを添える。料理監修には、実際にフランス・パリで三ツ星を獲得したシェフ小林圭が参加し、映像にも説得力と深みを与えています(後述しますが、この功績は大きいです)。
簡単なあらすじ
「グランメゾン東京」が日本で“三つ星”を獲得してから時が経ち──
尾花夏樹(木村拓哉)は早見倫子(鈴木京香)と、フランス料理の本場・パリで、新店舗「グランメゾン・パリ」を立ち上げ、アジア人初となるミシュラン“三つ星”を獲得するために奮闘していた。
名だたる巨匠たちがしのぎを削る本場フランスで、フランス料理で“三つ星”を獲得することは、尾花にとっての悲願。
だが異国の地のシェフにとっては、満足のいく食材を手に入れることにすら高い壁があり、“三つ星”に選ばれるなど夢のまた夢。「グランメゾン・パリ」は結果を出せない日々が続いていた。
そしてあるガラディナーでの失態が原因で、かつての師と「次のミシュランで三つ星を獲れなければ、店を辞めフランスから出ていく」という約束を交わしてしまう……
かつてカリスマシェフと称された尾花夏樹は、挫折や国境の壁を乗り越え、仲間と共に世界最高峰の“三つ星”を手に入れることは出来るのか——!?
チーム・グランメゾン、熱き《最後の挑戦》が今始まる──公式(映画『グランメゾン・パリ』)より※
※ここに動画もあります。ドラマ版『グランメゾン東京』にも飛べる。相関図もあるよ!


グランメゾンって格式高いフランス料理店って意味みたい。

注文の多いグランメゾンってタイトルだったら売れてない気がするな。
面白いと思うところ(三ツ星と食材と木村拓哉について)
三ツ星を取れるかどうかは、もういい
『グランメゾン・パリ』を観ていて、途中からどうでもよくなる問いがある。
──三ツ星は取れるのか?
もちろん、物語上は重要だ。
でも、観ている側の感情は、そこにはもう向いていない。なぜなら、この作品が描いているのは結果ではなく、向き合い方だからだ。
尾花は、料理に取りつかれている。一皿に、異様なほど執着する。妥協を許さず、何度でもやり直す。その姿を見ていると、「成功するかどうか」よりも、「どれだけ本気で向き合っているか」のほうが、ずっと大事に思えてくる。
成長とは、成功することではない。
何度でも、本気になれることなのかもしれない。
この感覚を、映画は押しつけがましくなく、静かに伝えてくる。
食材が、あまりにも美しい
この作品の魅力を語るうえで、どうしても触れたいのが、食材の美しさだ。
野菜の瑞々しさ。肉の艶。魚の身の締まり。ソースの色合い──
どれもが、ただ「映える」ために撮られているのではない。そこには、料理と食材への敬意がある。だから、嘘っぽくない。
料理が、勝つための道具としてではなく、ただ真剣に向き合う対象として描かれている。
画面越しでも伝わるその誠実さが、観ているこちらの感情を静かに揺さぶる。
泣きそうになるのは、きっとその瞬間だ。敬意に。
並走してくれる存在としての木村拓哉
若い頃、木村拓哉は「憧れ」だった。
遠くにいて、追いかける存在だった。が今、『グランメゾン・パリ』の木村拓哉は違う。
彼は、並走してくれる。
完璧じゃなくてもいい。思い通りにいかなくてもいい。
それでも、好きなものに取りつかれて生きていく姿は、こんなにも格好いい。
『グランメゾン・パリ』は、傑作かどうかで語る作品ではない。でも、好きだと言っていい作品だ。私は、この映画が好きだ。そしてきっと、それだけで十分なのだ。
ここから観た人向けの話
総括として、愛を語る。
──正直に言う。
私はもう、「成功する物語」にあまり興味がない。上手くいくかどうか、勝つかどうか、評価されるかどうか──
そんなものは、人生を長くやっていれば、どうでもよくなってくる。でも──本気で何かを好きでいる姿だけは、どうしても見たい。
『グランメゾン・パリ』の尾花夏樹は、相変わらず不器用で、相変わらず頑固で、相変わらず料理に取りつかれている。もう若くない。もう無敵じゃない。それでも、包丁を持つ手は迷っていない。その姿を見ていると、
「まだ、好きでいていいんだ」
「まだ、熱くなっていいんだ」
そう言われている気がする。
木村拓哉は、完璧なヒーローを演じているわけじゃない。情熱を手放さなかった男の背中を、ただ見せてくれている。
食材が美しいのも、料理が真剣なのも、全部その延長線上にある。
嘘がないから、胸に来る。
だから、泣きそうになる。
三ツ星を取れるかどうかなんて、ほんと、もうどうでもいいんだ。
この映画は、「好きなものに人生を賭けたことがある人間」への、静かな肯定だ。
若い頃、キムタクは憧れだった。今、木村拓哉は──同じ時間を生きている証明みたいな存在になった。それが、こんなにも嬉しい。私はこの映画が好きだ。理由なんて、後からいくらでも付けられる。
でも本当は、そんなもの要らない。
ただ、まだ終わっていないと信じさせてくれた。それだけで、十分だ。
バレンタインまであと少し!
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